今回はミツバチのことを書きます。
巣別れ、分蜂の話です。
巣別れして養蜂家の手を離れたミツバチにはどのような運命が待っているのかを説明します。
巣別れしたミツバチはどうなるのか
春になるとミツバチは巣別れ、分蜂をしますが、個人的にはミツバチは分蜂してどこかに旅立つより養蜂家のところにいるほうが良いと思っています。
なぜなら、分蜂には危険が伴うからです。
危険というのは、人による駆除とオオスズメバチの襲撃のことです。
世の中にはミツバチを好きな人だけがいるわけではありません。
当然、嫌いな人もいます。
というか、嫌いな人の方が多いと思います。
虫だし、蜂ですからね。
そんな人たちがミツバチの分蜂群を見つけたらどうするでしょうか。
分蜂群は数千単位の蜂の塊です。
たいていは駆除しようと思うのではないでしょうか。
刺されたら怖い、巣を作られたら嫌だという理由です。
ミツバチの分蜂群はおとなしいし、そもそも彼らは巣を作るために集まっているわけでもないんですけどね。
でも、そんなことは誰も知らないので、駆除業者を呼ばれたり殺虫剤をかけられるのがオチです。
もし運良く駆除されずに済んだとしても、このあとの引っ越し先で同じ問題がおこります。
人目につくところに巣を作ったらアウト、駆除される可能性が高いです。
もちろんうまいこと人目につかないところ、人目についても駆除されない自然保護区的な場所に巣を作れる可能性はあります。
でも、それはそれで別の問題がでてきます。
オオスズメバチの存在です。
そのような場所には大抵オオスズメバチもいます。
彼らも人に見つかる場所に巣を作ると駆除されてしまうので、見つからない場所、見つかっても駆除されない場所で生き延びているからです。
100匹のスズメバチに襲われたらミツバチは勝つことができるのか? でも書きましたが、オオスズメバチはミツバチにとって最悪の敵です。
まともに戦ったらミツバチはまず勝てません。
熱殺蜂球(ねっさつほうきゅう)が使えるニホンミツバチならまだしも、セイヨウミツバチなら狙われたら最後、ほんの小一時間で群れは全滅です。
飼育下で養蜂家に守られている状態でもやられてしまうことがあるくらいなので、無防備な状態、ノーガードで襲われたらひとたまりもないと思います。
ちなみに襲撃で全滅するのはセイヨウミツバチの場合です。
ニホンミツバチは熱殺蜂球のほか「逃げる」という隠れた必殺技?も持っているので、そうそう全滅には至りません。
彼らはやばくなったら巣を捨てて逃げだすのです。
それにしても新天地でイチから出直すことになるので、襲われる時期(秋)を考えると、越冬が厳しくなるのは否めないのですがね。
養蜂家が分蜂を制御する理由
このように巣別れには危険がつきまといます。
でも、養蜂家のところにいればどちらからも守ってもらえます。
だから、ミツバチは巣別れをしてどこかに旅立つより、養蜂家のところにいるほうが良いと思うわけです。
人にハチミツを奪われるミツバチはかわいそうなのか?で、養蜂家は分蜂をさせないためにハチミツを採っていると書いたのですが、
「そもそも分蜂させちゃダメなの?」
という目線もあるように思えたので、今回の記事を書きました。
養蜂家がミツバチの分蜂を制御するのは己の欲だけではなく、ミツバチのためでもあるのだということをご理解いただけたらと思います。
まとめ
ここまでの内容をまとめると
- 巣別れしたミツバチは生き残れない可能性が高い
- その理由は人とオオスズメバチの存在
- 養蜂家のところにいればどちらからも守ってもらえる
こんな感じになります。
以上、ミツバチは養蜂家のところにいた方が良いと思うという話でした。
ちなみに分蜂群を見つけたときにどうしたらよいかはミツバチの巣わかれ(分蜂)とは何かで書いていますので興味があるかたは読んでみてください。
では、また ^ ^