今回はミツバチのことを書きます。
集めてくる蜜の話です。
ミツバチは一生でどのくらいの蜜を集めるものなのかということを説明します。
ミツバチはどのくらいの蜜を集めるのか
結論からいうと、ミツバチが一生かかって集めてくる蜜は、ハチミツにするとティースプーン1/3くらいになります。
3分の1というと、スプーンの先の方にちょこっと乗ってるくらい。
ティースプーンですよ、カレーのスプーンではなく小さい方です
少ないですよね。
ミツバチが持ち帰る花蜜の量
ミツバチが持ち帰る蜜の量、これは計算してみるとわかります。
ミツバチが1回で持ち帰る花蜜はだいたい30mgくらいと言われています。
実際にはもうちょっと持ち帰るみたいですが、お弁当というか飛ぶための燃料として使われる分があるので、実質増としてはこのくらいみたいです。
そして1日に出かける回数は条件が良くて10回。
なので1日に集められる量は多くて300mgくらいになります。
30mg × 10回 = 300mg
で、蜜を集める期間はというと、諸説ありますが大体10日〜14日くらいです。
計算すると3000mg〜4200mgになり、ミツバチが生涯に集めてくる蜜は多くても4.2g程度ということになります。
300mg × 10日 = 3000mg 〜 300mg × 14日 = 4200mg 4200mg = 4.2g
ただし、これは花蜜の話です。
ハチミツはこうやって集めてきた花蜜を濃縮したものなので、ハチミツに換算しなおさないといけません。
花蜜からハチミツへの換算
花蜜はハチミツになると半分の量になります。(花蜜の糖度40%、ハチミツの糖度80%とした場合)
なので、ミツバチが生涯に集める蜜からできるハチミツは4.2gの半分、2.1g程度になります。
4.2g ÷ 2 = 2.1g
一方で、ティースプーン1杯のハチミツというのはどのくらいの重さになるかというと、7gです。
ハチミツの比重は1.4。
水と比べて1.4倍の重さがあるということですね。
ティースプーン1杯を5ccと考えると、1.4 × 5 で7gになります。
5cc = 5g
5g × 1.4 = 7g
先ほどの2.1gと比べると、3倍以上です。
ゆえに、ミツバチが生涯で集める蜜から作られるハチミツはティースプーンの1/3くらいだということになります。
採餌はどのくらいのハードワークか
このように数字で書いてしまうと「ふーん、そうなんだ、、、」と流されてしまうかもしれませんが、これって実はものすごい大変なことだと思います。
まず、お腹いっぱいの蜜30mgを集める段階で大変です。
1つの花が1日に分泌する蜜はレンゲで1mgと言われています。
30mg集めるのには最低でも30個の花に行かないといけないということです。
でも、実際には誰かが先に蜜をとりに来てたりもするので、全部が全部1mg入っているわけではありません。
1日で1mgの分泌ですからね。
空っぽのものもあれば、ちょっとしかないやつもあるということです。
そう考えると、実際に訪花する数は30ではきかなくなるのが道理です。
あっちをチェックし、こっちをチェックしで数倍、下手すると10倍ちかい数の花を回らないと30mgを集めることができないかもしれません。
しんどいですよね。
集めた蜜をおなかに入れた状況で30〜300の花をめぐるのです。
三○アウトレットパークでたくさんの紙袋をぶら下げて(持たされて?)片っ端からお店に入って買い物を続けている姿を想像してみてください。
・・・。
そういうことです。
さらにしんどいのは蜜を集めたあと、それを持って巣まで帰らないといけないということです。
ミツバチの行動範囲は2〜4kmと言われています。
その距離を荷物を背負って帰るのです。
ちなみにミツバチの体重は80mgくらいです。
巣に持ち帰るのは純増でいえば30mgですが、お弁当、燃料分をふくめるともっと多いです。
だから、実際には30mgではなくもっと、体重の半分くらいの荷物をもって飛んで帰ることになります。
2km先のスーパーに徒歩で買い物に行って、箱買いした2Lのお水を2つ抱えて帰ってくる姿を想像してみてください。
さらに、それを日に10回。
毎日、2週間続ける姿を。
・・・。
ありえんでしょ。
アスリートかっての。
そんな大変な思いをして集められたものがティースプーン1/3、先の方にちょこっと乗ったハチミツです。
食べるときはミツバチに感謝しませう。
まとめ
ここまでの話をまとめると
- ミツバチが一生かけて集める蜜はハチミツにするとティースプーン1/3程度
- 蜜集めはアスリートのトレーニング並みにハード
こんな感じです。
ハチミツというのはミツバチが信じられないくらいのハードワークをして作るとっても貴重なものなんだということをご理解していただけたら幸いです。
以上、ミツバチは一生でどのくらいの蜜を集めるものなのかという話でした。
では、また ^ ^