今回はミツバチのことを書きます。
意外なところに蜜源植物があったというはなしです。
その植物に花が着くこと自体が驚きでしたし、身近なところにたくさんあるものなので、その蜜源としてのポテンシャルを想像すると・・・ 、うーんワクワクする。
ということで、思うところを書き留めておくことにしました。
身近な蜜源植物 イヌツゲ
先日、思いもよらないところで採餌中のミツバチを発見しました。
イヌツゲです。
名前を言われたところで「???」な人が多いと思いますが、イヌツゲはその辺で普通に見かける「木」です。
よく旧いお家のお庭に植えられています。
枝がぐねぐねとして、小さくて厚めの葉っぱがたくさんついているやつです。
丸く刈られたり、生垣にされたりと、刈り込んで見栄え良く整えられているのが常です。
なんにせよその辺で普通に見かける「木」です。
そのイヌツゲですが、実は花が咲くということを知っていますか?
普通は知らないですよね。
ぶっちゃけ私も知りませんでした。
先日、知ったばかりです(笑)
きれいに刈り込まれたイヌツゲからミツバチの羽音が聞こえてきたので、何だろう・・・ と近寄って見たら、小さな花がたくさん咲いていました。
本当に小さな花で、色合いも地味なので、意識的に見ないと気づかないかもしれません。
でも、れっきとした花です。
たくさんのミツバチが訪花していました。
ミツバチが寄って来る「蜜源植物」だということです。
正直、イヌツゲは蜜源植物としてまったく認識していなかった樹木なので、小さな花に群がるミツバチを見つけたときはかなりテンションが上がりました。
写真撮りまくりです(笑)
だって、イヌツゲですよ。
本当にその辺でたくさん見かける木、というか生垣です。
ミツバチの話をするときに、実は気づいていないだけで身近な樹木にも結構花が咲くんですよ・・・ とは言っているのですが、まさか生垣にされているイヌツゲにも花が咲くなんて思っても見ませんでした。
イヌツゲの蜜源としてのポテンシャル
家に帰って調べたところイヌツゲはモチノキの仲間みたいです。
モチノキといえばクロガネモチ!
クロガネモチというのは冬になると赤い実をつける木です。
こちらも「その辺でよく見かけるけど一般には花が咲くことすら認識されていない樹木」なのですが、じつは優良な蜜源植物です。
大きなクロガネモチの木が花を咲かせるとミツバチ大フィーバーで、木に近づくだけで羽音の重低音が響いてきます。
まあ、知らない人にはなんか変な音が聞こえる・・・ くらいなものですがね。
そんなクロガネモチのお仲間だということなら、あのミツバチの群がり具合も納得です。
実はイヌツゲの「イヌ」は役に立たないの意味です。
植物の世界では、役に立つオリジナルに見た目は似てはいるけど、役に立たないものに「イヌ」という言葉がつけられたりします。
イヌザンショウやイヌブナ、イヌタデやイヌビエなどがそうです。
どれも有用なオリジナルに対して役に立たないという意味で「イヌ」とつけられています。
イヌツゲの場合は、印鑑に使われる高級木材の「ツゲ」に見た目が似ているけど、こちらは役に立たないよという話らしいです。
木材目線では役に立たないので、不名誉な名前をつけられているイヌツゲですが、ミツバチ目線で言ったらツゲより役に立っていると思います。
なにせあのクロガネモチと同じモチノキ科ですし、現にミツバチがワラワラと群がってましたからね。
ちなみにイヌツゲの花が咲く時期は5月~6月とのこと。
イヌツゲがおうちにある人は、この時期に見に行くとミツバチがたくさん来ているかも知れませんよ。
というか、刈り込みをするならこの時期を外していただけると、ミツバチ目線では非常に助かります(笑)
以上、世の中には人知れず花をつけている植物があるよという話でした。
では、また ^ ^